
「freeeとマネーフォワード、結局どちらが自分に合うんだろう」。料金を見比べても、日々の仕事でどう使うかまでは想像しにくいですよね。
どちらも個人事業主の記帳と確定申告に対応しています。選ぶときは、請求書を作った後に売上をどう記録するか、入金をどこで確認するか、紙のレシートを何枚取り込むかまで考えると、候補を絞りやすくなります。
この記事では、ひとりで請求と経費の整理をする方に向けて、2社の仕事の流れと必要なプランを比べます。請求・入金管理に使える無料のGoogleスプレッドシートも紹介します。
情報確認日:2026年10月15日。公式情報に基づく比較です。ログイン後の操作や作業時間を実測したレビューではありません。
- 結論|freeeとマネーフォワード、個人事業主にはどっちがおすすめ?
- freee会計の特徴|請求書から売上・入金管理までの流れ
- マネーフォワードの特徴|請求書と会計データの連携
- freeeとマネーフォワードの料金比較|年額と改定後の費用
- 毎月同じ請求書を発行するなら、定期請求の対応プランを比較
- 経費・レシート管理を比較|取引件数とOCR読取り上限の違い
- 請求書の発行から入金確認まで|2社の業務の流れを比較
- 契約前の注意点|無料体験と必要なプランの機能差
- freee会計|最安プランで利用できる機能と制限
- マネーフォワード|無料体験と契約プランの違い
- freee・マネーフォワードを乗り換える前に確認したいこと
- 無料体験で比較したい3つの操作|売上・経費・入金管理
- 無料特典|請求・入金管理PROテンプレートの使い方
- freeeとマネーフォワード比較でよくある質問
- 簿記が分からないと使えませんか?
- 請求書ソフトを使っていても乗り換えた方がよいですか?
- 電話で相談したい場合はどちらですか?
- 青色申告なら最安プランで足りますか?
- まとめ|料金だけでなく請求・入金・経費の手間から選ぼう
結論|freeeとマネーフォワード、個人事業主にはどっちがおすすめ?
費用を抑えて基本的な記帳・所得税申告をしたい方は、freeeスターターとMFパーソナルミニを比較しましょう。年払いの差は年960円です。一方、定期請求や消費税申告が必要なら、freeeスタンダードとMFパーソナルを比べる方が実際の使い方に近くなります。
必要なこと | freeeの候補 | マネーフォワードの候補 | ||
基本の記帳・所得税申告 | スターター | 年11,760円 | パーソナルミニ | 年10,800円 |
同じ請求書を定期的に作成 | スタンダード | 年23,760円 | パーソナル | 年15,360円→22,560円 |
消費税申告書も作成 | スタンダード | 年23,760円 | パーソナル | 年15,360円→22,560円 |
紙の取込みが最安枠を超える | スタンダードを検討 | 月10GBまで | パーソナルを検討 | 12月からAI-OCR上限撤廃予定 |
上表は税抜・Web契約・年払いの基本料金です。矢印はMFの2026年12月1日改定前→改定後。各行はその条件に対応する候補で、全機能が同じという意味ではありません。紙の保存・撮影上限なども、あわせて確認してください。
請求書の流れから覚えたい方はfreeeの未決済取引と消込、仕訳帳や振替伝票の形式で入力したい方はMFの入力画面を先に見てみましょう。両社とも簡単な入力や自動化に対応しているので、簿記経験だけで決める必要はありません。
両社とも銀行・カード明細の取込みに対応しています。「自動化機能があるか」だけでなく、自分が使う金融機関に対応しているかも確認しておきましょう。連携できることと、取込内容の確認が不要なことは別です。
freee会計の特徴|請求書から売上・入金管理までの流れ
freee公式サイトのPC版トップ画面(2026年10月15日撮影)。画面内の案内は撮影時点のものです。
請求書を作った後に、同じ金額を会計ソフトへ入力し直すのは手間がかかります。freeeは、請求書の内容をもとに、まだ入金されていない「未決済取引」を登録できる仕組みです。
その後、銀行明細などで入金を確認したら、登録済みの取引に結びつけます。この処理を「消込」といいます。売上を登録する作業と、お金が入ったことを確かめる作業を分けて考えると、流れをつかみやすくなります。
基本的な請求書機能はスターターでも利用できますが、定期請求・合算請求や入金管理レポートなどはスタンダード以上の対象です。毎月同じ請求を出したい方は、最安料金とあわせて必要な機能を確認しましょう。
マネーフォワードの特徴|請求書と会計データの連携
マネーフォワード クラウド公式サイトのPC版トップ画面(2026年10月15日撮影)。総合トップのため、法人向けの案内も含まれます。本記事の比較対象は個人事業主向けプランです。
マネーフォワード クラウド確定申告は、クラウド請求書との連携に対応しています。請求書の情報から連携された仕訳を確認し、入金の明細と結びつける流れを押さえておくと、請求と記帳をつなげて考えられます。
公式案内では、入金予定の仕訳を実現する処理を行うと、その時点の取引日をクラウド請求書の入金日に反映できます。ただし、処理後に会計側の取引日を直しても、請求書の入金日には反映されないため、日付を修正したときは両方を確認すると安心です。
手入力は簡単入力・振替伝票入力・仕訳帳入力・取引から入力に対応しています。簿記の仕訳に慣れている方も、収入・支出を選ぶ入力から始めたい方も、実際の画面で続けやすい方法を確かめてみましょう。
freeeとマネーフォワードの料金比較|年額と改定後の費用
以下は個人事業主向け・Web契約の基本料金です。すべて税抜で、キャンペーン、郵送などの従量料金、追加オプションは含めていません。「年払い」は1年分の一括支払額です。
サービス・プラン | 現在の年払い | 現在の月払い | 2026年12月1日以降 |
freee スターター | 11,760円/年 | 1,780円/月 | 本表では現行料金を使用 |
freee スタンダード | 23,760円/年 | 2,980円/月 | 本表では現行料金を使用 |
freee プレミアム | 39,800円/年 | 新規は年払いのみ | 本表では現行料金を使用 |
MF パーソナルミニ | 10,800円/年 | 1,280円/月 | 年10,800円・月1,680円 |
MF パーソナル | 15,360円/年 | 1,680円/月 | 年22,560円・月2,880円 |
MF パーソナルプラス | 35,760円/年 | 年払いのみ | 年38,160円 |
MFはマネーフォワードの略です。既存の有償契約は、2026年12月1日以降の契約更新から改定後の基本料金が適用されます。契約時期で初年度の支払額が変わるので、申込画面と更新日を確認しましょう。freeeの欄は将来の料金据置きを保証するものではありません。
消費税申告書までソフトで作る場合、freeeはスタンダード以上、マネーフォワードはパーソナル以上が対象です。「インボイスに対応した請求書を作れること」と「消費税の申告書を作れること」は分けて比較しましょう。
毎月同じ請求書を発行するなら、定期請求の対応プランを比較
請求書が月1〜2件でも、毎月同じ内容を自動で作りたいなら、最安プランでは足りない場合があります。freeeの定期請求はスタンダード以上、MFの「毎月自動作成」はパーソナル以上が対象です。件数が少ないことと、最安プランで足りることは分けて考えましょう。
定期請求を使うための年払い基本料金は、freeeが23,760円、MFが現在15,360円、12月改定後22,560円です。改定後の差は年1,200円。両社の最安プラン同士の差額960円だけで選ぶと、必要な機能と予算がずれてしまいます。
たとえば月額の保守業務を請求する方なら、金額が変わらない月と、追加作業で金額が変わる月を考えてみてください。自動作成後の内容確認や修正をどこで行うかまで見ると、毎月の仕事に合うか判断しやすくなります。自動作成と自動送付は別なので、送付の操作・設定も確認しましょう。
経費・レシート管理を比較|取引件数とOCR読取り上限の違い
毎月の取引は少なくても、現金払いのレシートが何枚もたまることはあります。銀行明細の取込みと、紙を撮影して読み取るOCRは別の機能なので、件数の上限も分けて見ておきましょう。
freeeスターターはファイル保存が月5枚まで、スタンダード以上は月10GBまでです。マネーフォワードは現行で、レシート撮影がミニ月15件、パーソナル月30件、プラス月100件まで。パーソナル・プラスは超過分1件につき20円(税抜)がかかります。
2026年12月1日から、MFパーソナル・プラスの「AI-OCRから入力」は件数制限・オプション料金がなくなる予定です。こちらは基本料金とは異なり、契約更新日を待たず変更日以降の利用分に適用されます。ミニは今回の対象ではありません。
freeeの「ファイル保存」とMFの「レシート撮影」は同じ単位の機能ではありません。PDFの保存も使うか、写真からの入力を使うか、自分の作業に合わせて確認しましょう。OCRの候補は日付・金額・取引内容を見てから登録すると、後の見直しを減らせます。
請求書の発行から入金確認まで|2社の業務の流れを比較
ここからは、架空の制作業務を例に、確認するポイントを整理します。操作結果や作業時間の測定ではありません。税区分・源泉徴収・手数料の違いは含めない、流れを理解するための例です。
例:10月31日に完了した制作業務55,000円を請求し、11月30日に55,000円が銀行へ入金されたケース。請求した月と入金された月が違うとき、どこに未入金分が残るかを見比べます。
確認する場面 | freeeで見るところ | マネーフォワードで見るところ |
請求書を作る | 請求内容から未決済取引を登録できるか | クラウド請求書から仕訳がどう連携されるか |
入金前に確認する | 55,000円の未決済取引が残っているか | 売上の仕訳と入金予定の仕訳を確認できるか |
入金明細を取り込む | 登録済みの未決済取引を消し込めるか | 入金予定の仕訳と明細を紐づけられるか |
処理後に確かめる | 未決済残高と売上の重複がないか | 売上の重複と請求書の入金日を確認 |
大切なのは、入金明細が出てきたときに、請求時に記録した売上をもう一度登録しないことです。「請求書を作った時点で何が登録され、入金時に何を確認するか」をひとつの取引で理解できれば、日々の作業も整理しやすくなります。
経費も同じで、カード明細と撮影したレシートの両方から同じ支払いを登録していないか確認します。明細が自動で集まる機能と、帳簿が正しく仕上がることを分けて考えておくと安心です。
契約前の注意点|無料体験と必要なプランの機能差
freee会計|最安プランで利用できる機能と制限
スターターでファイルを保存できるのは月5枚までです。レシートだけでなく、保存したい書類も含めて足りるかを確認しましょう。定期請求・入金管理レポート・消費税申告まで使いたい場合は、スタンダード以上の費用で考える必要があります。
また、未入金の取引と消込の考え方を最初に押さえる必要があります。請求書を作った後に何が登録されたかを確認し、入金時の二重登録を防げるかを試してみましょう。
マネーフォワード|無料体験と契約プランの違い
個人向けの無料トライアルはパーソナル相当で、試せるプランは固定です。体験中に使えた機能が、契約予定のパーソナルミニでも使えるとは限りません。特に消費税申告や請求書の毎月自動作成を使う方は、契約前にプランを照らし合わせましょう。
入金日の連携にも確認点があります。会計側で入金予定の仕訳を実現した後に取引日を修正しても、クラウド請求書の入金日は修正されません。日付変更が多い方は、この確認作業も含めて比べると安心です。
freee・マネーフォワードを乗り換える前に確認したいこと
すでに帳簿を付けているなら、年額の差だけで切り替えず、データの移行と設定し直す手間も比べましょう。仕訳をCSVで移せることと、請求書・画像・各サービスの設定をまとめて引き継げることは別です。
freeeからMFへの移行では、仕訳データのほか、勘定科目と開始残高をそれぞれ準備します。経理方式によって出力形式も異なります。MFからfreeeに仕訳を移す場合も、仕訳データの移行だけで請求書・経費などの関連サービスと連動するわけではありません。
どちらへ移す場合も、最初に「仕訳」「開始残高」「未入金・未払」「証憑画像」「請求書のひな形」を書き出してみましょう。移行できるもの、別に保管するもの、設定し直すものを分けるための確認リストです。すべてを一括移行できるという意味ではありません。
移行後は、同じ基準日の銀行・カード・売掛金などの残高が移行前と合っているかを確認します。旧サービスは、必要なデータを保存して照合を終えてから解約を検討すると、後から確認し直しやすくなります。
無料体験で比較したい3つの操作|売上・経費・入金管理
画面を眺めるだけでは、どちらが続けやすいか決めにくいかもしれません。試せる機能の範囲で、架空の請求1件・経費1件・入力の修正1回を確認してみましょう。
まずは請求書と会計のつながりが分かるか。次に経費1件の勘定科目や日付を確認できるか。最後に、間違えた内容をどこから直すかを探してみます。比較のために両方へ実際の取引先情報を入れる必要はありません。
「freeeは初心者向け」「MFは簿記経験者向け」という印象だけで決めず、自分が月末に行う作業で比べるのがおすすめです。本記事では使いやすさの実測順位は付けていません。
また、無料登録できることと、毎年無料で申告まで終えられることは同じではありません。freeeはお試し・未契約で閲覧や出力に制限があり、MFもトライアル中に利用できない機能があります。
関連記事:無料の確定申告ソフト比較|申告まで無料の範囲を知りたい方へ
無料特典|請求・入金管理PROテンプレートの使い方
会計ソフトはまだ決めきれないけれど、今月の未入金だけは整理したい。そんなときに使えるよう、「請求・入金管理 PRO」を無料で用意しています。Googleスプレッドシートでコピーして使うテンプレートです。
請求書一覧と入金履歴を分けて入力し、同じ請求IDへの複数回の入金を集計します。ダッシュボードで未回収額を確認でき、期限の確認や入金確認メールの文案づくりにも使えます。メールは自動送信されません。
開いたら「ファイル」→「コピーを作成」で自分のGoogleドライブへ保存します。原本の架空データを確認し、「01_使い方」の案内に沿って入力欄を書き換えてください。数式のある欄は残して使います。
このシートは請求と回収の管理用です。確定申告用の帳簿や消費税申告書の作成には対応していません。また、freeeやMFとの自動連携用ではないので、両方で管理する場合は更新する担当・タイミングを決めておくと二重の手間を抑えられます。
freeeとマネーフォワード比較でよくある質問
簿記が分からないと使えませんか?
両社に仕訳を補助する機能があります。MFにも簡単入力があるため、「簿記未経験なら選べない」と考える必要はありません。ただ、事業用と私用の区別や、取引内容が合っているかの確認は必要です。迷う取引を相談できる先もあわせて考えておきましょう。
請求書ソフトを使っていても乗り換えた方がよいですか?
すぐに変える必要はありません。今の請求書ソフトから会計へどう記録するかを先に整理しましょう。困っているのが請求書の見た目なのか、売上の転記なのか、未入金の確認なのかで、変える範囲は違います。
電話で相談したい場合はどちらですか?
MFはパーソナルプラスが操作方法の電話サポートに対応しています。freeeはプレミアムなどに電話サポートがあり、有償の電話サポートオプションも案内されています。プラン料金だけでなく、相談内容や受付条件も確認しましょう。MFの電話窓口は仕訳・税務相談や他サービスの相談は対象外です。
青色申告なら最安プランで足りますか?
両社とも最安プランに所得税の確定申告機能があります。ただし、消費税申告、紙の取込み、請求業務の効率化まで必要かで候補は変わります。青色申告という理由だけでプランを決めず、使いたい機能を照らし合わせてみてください。
まとめ|料金だけでなく請求・入金・経費の手間から選ぼう
freeeとマネーフォワードで迷ったら、毎月の仕事を「請求する」「入金を確かめる」「経費を記録する」の3つに分けてみましょう。どの作業を楽にしたいかが見えると、機能表も読みやすくなります。
請求書から未決済取引・消込へ進む流れが合うか、複数の入力方法と請求書連携が合うか。必要なプランを絞り、少数の架空データで確認してから決めて大丈夫です。申込み前には、現在の料金と次回更新後の料金を確認しておきましょう。






